121ファンド、スピーシーアービトラージ、
みずほ銀行行員詐欺、M国金ファンドなどなど、
投資詐欺には一定の型があります。
まず、エージェントと呼ばれる代理店が暗躍し、
客のまとまった金(数百万円から億単位まで)
を胴元に預けさせる。
客には毎月2%程度の配当があると説明されている。
そして、エージェントはその客の上に乗っかっており、毎月数%
のマージンを貰えるようだ。
エージェント組織は多段階になっており、
胴元に繋がる根っこエージェントには月に8%
程度の権利が与えられ、
そこからマージンを抜いて傘下のエージェントに権利が渡されて、
末端の客には2%程度の配当権利が卸されるという仕組みらしい。
胴元がエージェント組織に毎月8%のマージン(及び配当)
を出すためには、少なくとも月に10%
以上では運用しなければならない。(
胴元も利益を得るため,あるいは経費が掛かるため)
毎月10%
の運用益を出せる天才トレーダーや画期的運用法などは存在しない
とよく説明するのだが、
それでもわからないアホがまだいるようなので、
今回は別の観点で一刀両断しておきたい。
もしあなたが、本当に月に10%
の運用益を安定的に出せる天才トレーダーになったらどうしますか
?
そのうちの8割を他人にあげなければならないのに、
金集めをしますか?
それとも、
何とか種銭を作ってその自己資本をひたすら運用しますか?
自己資本をひたすら月に10%で運用したら、
5年後には何倍になっていると思いますか?
自己資本を月に10%で運用すると、一月後には1.
1倍になっています。
そして、その次の月は1.1倍になった種銭を運用できます。(
自分の金やから、誰にも配当しなくていいですからね)
そうすると、二ヶ月後には1.21倍になっています。
これが複利運用というものです。
1.1倍の1.1倍は1.21倍。
その1.1倍は1.331倍。
そのまた1.1倍は1.
4641倍というように資金は雪だるま式に殖えていきます。
1年後には3.318倍に。
2年後には9.849倍になっています。
3年後に30.91倍になり、4年後には97.01になります。
そしてなんと!5年後には304.48倍にもなるのです。
最初の種銭(自己資本)が100万円でも3億円に、
一千万円ならば30億円に、1億円ならば300億円になるのですよ。
本当に月に10%で安定的に運用出来るならば、
金集めをする必要など全くないことが、
こうして計算するとよくわかるでしょう。
金集めをすること自体が、
本当はそんな運用が出来ないことの何よりの証拠なのです。