2014年12月21日日曜日

出口なき金融緩和

私は、日本の金融緩和と米国の金融緩和はまったく目的が異なると見ています。

リーマンショックによる経済危機を脱するために、アメリカは金融緩和(量的緩和)を行いました。

$の供給量を増やしてドル安に誘導し、輸出を増やして日本車などをシャットアウトしました。


米国の金融緩和の目的は、産業を立ち直らすことだったのです。
ですから、立ち直った今は量的緩和を終了して、来年以降はゼロ金利政策も解除して利上げに向かう「出口戦略」があるのです。


一方、日本の金融緩和も表向きは景気対策とされているので、景気が回復すれば出口に向かうと信じている人がいます。

ところが私は、目的は異なると考えていますので出口もない!と思っているのです。


日本の金融緩和の本当の目的は
①財政ファイナンス
②債務の圧縮
と見ています。

政府が発行した国債を間接的に日銀が購入して、国に間接的に融資をする財政ファイナンスです。
直接購入は禁じ手ですが、金融機関が一旦購入したものを買い上げるのが量的緩和として許されています。

そして、円安に誘導することによって、年金や国債などの国の債務の実質的目減りを企んでいるのでしょう


今後も未来永劫、国債は発行され続け、政府の債務が無くなることもない。


財政ファイナンスや債務圧縮目的の金融緩和には終わりはない、出口はない!
ということなのです。

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