日本国のバランスシートと典型的な日本人のバランスシートは真逆の構造となっています。
日本人特にリタイヤした世代のバランスシートには、ローンなどの負債がほとんどありません。
資産は、ほぼ百%日本円の預貯金や保険資産で持っておられます。
日本国のバランスシートには国債などによる負債がたんまりとあります。
円建ての借金が実に1,000兆円もあるのです。
日本は世界一の債務国であるが、同時に世界一の債権国としてアメリカを始めとした諸外国にたくさんお金を貸しています。
米国債その他の外貨建て債券という形での資産をたくさん保有しているのです。
また、国有地も多く保有しています。
このように日本国は円建ての借金を多く抱えていて、一方で外貨建て資産と不動産を多く保有しているのです。
国民とは真逆ですね。典型的な日本人は資産は円建てで借金はなしです。
今までのようなデフレ・円高では、国民の円資産は実質上膨らんで来ました。
一方、国の借金は実質上膨らみ、国の資産である外貨建て債券や不動産はどんどん目減りしてきたのです。
昨年までのデフレ・円高においては、国は苦しく国民は楽だったのです。
ところが、アベノミクスでこれは大逆転となるでしょう。
国も日銀も本気です。
インフレ・円安政策をとことんやる決意で、国民がそれを歓迎しているのです。
インフレになると現金は目減りして、不動産は値上がりします。
インフレになると円建ての借金は実質上目減りします。
円安になると円資産は目減りして、外貨建て資産は膨らみます。
円安になると円建ての借金は目減りします。
1$80円の時にした1,000万円の借金は、1$200円になればたったの5万ドルで返せるのです。
インフレ・円安が進行すると、日本国の円建ての借金はどんどん目減りします。
さらに、日本国の保有する外貨建て資産と不動産は大きく膨らむでしょう。
反面、国民の円資産はどんどん目減りしていきます。
もうお分かりいただけましたね。
そうなのです。
アベノミクスの真意は、国民の資産を国に移転することにあるのです。
これを見抜けずに目先の空気で喜んでいる人たちはおめでたい限りです。
では、これからどうすればいのでしょうか?
簡単です。
国が自分のバランスシートに有利なことをするのだから、国のバランスシートに合わせればいいだけのことです。
今からでも全然遅くはありません。
外貨建ての資産を多くして、不動産を買いまくる。
円建ての借金はどうせ目減りするので大いにするべき。
私も、今年は大型の収益不動産をフルローンで買いまくろうとしています。