あの人に騙された。
あの人にやられた。
あの人のせいで損した。
などということを、あの人以外に言う人がいます。
言いたいことは本人に言えばいいのにご苦労様なことです。
こんなことに、
ウッカリ同情でもしてしまうと同調者と受け取られ、
いつのまにかあなたまであの人の悪口を吹聴していることにされか
ねません。
私は、こんな人には「言いたいことは本人に言え。
よう言わんのなら黙っとれ」と一喝します。
というよりも、人間の本能なのかどうせこう言われると思うのか、
私に言ってくる人は皆無ですね。
私自身は、納得のいかないことはとことん相手と話し合いますし、
それでも平行線の時には裁判所に提訴します。
本当に騙されたなど納得いかないのであれば、
法治国家なのだから裁判に訴えればいいのです。
それをやらないのは、
どこかで本当は自分のほうに非があるということをわかっているの
でしょうね。
そう言えば、もう三年ほど前になりますが、
どうしても納得のいかないことがあり、
相手が話し合いに応じないことがあったので民事訴訟を起こしまし
た。
「新規事業をやるので株主として出資してくれ」
と長年親しくさせていただいていたH氏から言われたので、
I社にある程度のまとまったお金を出資しました。
私の他にも二人が同様の出資をしました。
出資しただけではなく、私は彼の仕事をサポートしましたので、
かなりの売り上げと粗利益が上がりました。
そして、約半年後。
なんと、彼は出資されたお金を登記せぬまま運転資金に流用し、
利益が出たら出資した元金だけを我々出資者に返してきました。
例えるとこういうことです。
ある上がる株があり、あなたの名義で買っとくからと金を預かる。
そして、自分名義で買っておき、「
上がったけれどあなたの分は買い損ねたの」と元金だけを返す。
人の金を使って金を儲けて、元金だけを返す。
どう思いますか?
他人様の資本を活用しておいて利益は自分が独占する、
というのは資本主義の原理上許すわけにはいかないと私は思いまし
た。
しかしながら、
彼はお金を返したのだからいいだろうという態度で話し合いに応じ
ませんでした。
これは法廷でしか会話ができないと思い、私は提訴しました。
これが三年前の出来事の単純明快な真相です。
この時のことを曲げられて聞かされている人もいるかもしれません
が、この説明に沿った判決が出ています。
株式として登記すると装って出資を勧誘し、
登記をせずに会社の運転資金に流用したことは、
私に対する不法行為であることを裁判所が認めてくれました。
まあ、このように、
本当に納得の出来ないことは裁判に訴えればいいのです。
そういうことをせずに、
他人にピーチクパーチクと大人が言うのは見苦しい限りです。
言いたいことは本人に言いましょう。
私は聞きません。