2014年8月6日水曜日

保険商品の構造

 保険会社が販売している保険商品(個人年金保険商品含む)は、万国共通の構造を持っています。


保険料(年金保険料含む)=純保険料+付加保険料


純保険料は、純粋に保障や貯蓄に回る加入者のために使われる部分です。

これに対して、付加保険料は保険会社の事業費に使われる保険会社側のための部分です。
事業費には、保険会社の維持経費と利益にさらに、保険代理店や保険募集人のコミッション(手数料)が含まれます。


そして、初年度に加入者が支払う保険料が付加保険料に回る比率は驚くべき数字になります。

実に、初年度保険料の半分以上は付加保険料つまりは営業マージンなどに回るのです。
この比率が半分どころか7割~9割の商品も珍しくはありません。


この構造は洋の東西を問わず、万国共通です。


保険会社の商品は、初年度保険料はほとんどが保険会社サイドのために使われ、2年目保険料も半分近くは付加保険料に回り、ようやく三年目以降の保険料から加入者のために使われるという構造になっているのです。


私は、この構造を悪いと言いたい訳ではありません!

 人海戦術で広げるには、保険マンに初年度手数料を厚くして営業モチベーションを上げるのは極く当然のことです。

現に、付加保険料を極限まで下げて、保険料が安いことを売りにしているネット生保の業績が芳しくないことからもこの戦術が有効であることが確認されています。



大事なことは、この保険商品や個人年金商品の構造を理解した上で加入者は加入すべきであるということです。


初期の保険料のうち、純保険料はわずかです。
しかしながら、そのわずかな純保険料は長期の債券などに投資されて複利運用を受けることによっていずれは支払い保険料額まで回復してきます。

さらに、三年目以降の保険料は、ほとんどがそもそも純保険料になります。


こう分析すると、保険会社の商品は、長期間加入を続けていれば元が取れるように出来ています。


ですから、一番損するのは早期に解約することなのです。

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