以前にも述べましたが、
他人を利用したり利用されたりすることは人間だけでなくすべての
動物が行っていることであり、いわば自然の摂理です。
人はみな、利用価値を認めた相手とのみつき合い、
自分の利用価値を認めてくれた人だけが自分とつき合ってくれます
。
これは、恋愛でも友人関係でも仕事関係でも夫婦関係でも同じで、
すべての人間関係は利用価値というお互いの尺度で成り立っていま
す。
違いますか?
あなたは利用価値を感じない人に貴重な時間と交際費を使えますか
?
あなたに利用価値を感じない人があなたとつき合ってくれると思い
ますか?
そもそも、なぜ離婚する夫婦があるのですか?
人間関係は価値と価値の交換で成り立っている。
このことから目をそらすと幸福にはなれない、
あるいは居続けられないのです。
お互いを利用し合うことは当たり前のことであり、
利用し合えている間は双方が幸せなことです。
問題は、
片側が相手方に利用価値を見出だせなくなったときにやって来ます
。
恋愛ならば失恋、夫婦ならば離婚、
ビジネスならば裏切りや寝返りが発生します。
利用価値が無くなった側が捨てられるのです。
この捨てられた時に、
どう感じるのかによってその後の人生は大きく変わるのだと思いま
す。
自分の利用価値が落ちたことを棚に上げて、
捨てた相手を責める人は進歩しないでしょう。
自分も相手を利用価値が無くなったと捨てたことが多々あるという
ことも忘れてはなりません。
自分の利用価値を落としてしまったことを素直に反省して、
利用価値を高める努力をしなければ次の幸福はやって来ないでしょ
う。
2年前から3年前にかけて、もはや利用価値がないとのことで多くのビジネスパートナーから
捨てられました。
特にショックだったのは、長年連れ添ったS氏から「
手伝ってもらうことなど何もない」と言われたことでした。
S氏は私の事業の黎明期から苦楽を共にした人物で、
私の利用価値を誰よりも認めてくれた人でしたのでこの言葉には大
変落ち込みました。
久保さんの近くに居れば儲かったが、
今の久保にはかつてのような神通力はもはやない!!
と判断されたのでしょう。
一通り凹んだ後で、これを冷静に受けとめました。
そして、「そうはいかんよ。
まだまだ私の利用価値は衰えてはいない!
自分と回りの人と新しい仲間を意地でも潤してやる!」
と立ち上がりました。
それからの2年半は本当によく働いたと自分でも思います。
仕事だけでなく、
勉強もトレーニングも自分の自信を高める努力をガムシャラにやり
ました。
ようやく少し自信回復できたかなと感じています。
仕事仲間からも、私の「利用価値」
を認めてもらえたかとも少しは感じられるようになりました。
ただこの「利用価値を高める努力」だけは、
絶え間なく続けていかないと、
裕福や幸福で居続けることは出来ないのです。
油断せずに、精一杯努力したいと強く思います。
自信喪失の暗黒界に転落しないために。