2014年1月31日金曜日

逆ドルコスト平均法

日本人は毎月分配金が出る投資信託が好きである。



毎月分配型ファンドは、タコ足配当であるとか複利効果がないなどの批判があるが、私が使うのは以下の理由からです。



分配金を出すというのはファンドの一部を換金売りしていることになるので、複利効果はなくなり単利運用となります。
しかしながら、これには2つ効用があります。



投資は、売り時を見極めるのが最も難しいものです。上がればもっと上がると思うので売ることが出来ず、下がれば戻ると思うのでこれまた売ることが出来ないというのが投資家心理です。


従って、いつまでたっても利益確定売りをすることが出来ないものなのです。


もう少し詳しく例を上げて説明しましょう。
話を分かりやすくするために、極端な例を用いて複利効果や税金を無視することをご容赦下さい。


 五年間毎年二割ずつ上がり、その後、急落して半額になるファンドがあったとしましょう。

分配金が出ないタイプの場合には、ファンドの基準価額が五年で倍になり、その後元に戻ることになります。
このファンドをずっと保有し続けた場合のリターンは、結局ゼロになります


一方、毎年二割ずつ分配金を出すタイプのファンドの場合はどうなるでしょうか?
五年間で100%の分配金収入を得て、その後基準価額は半分になるので、差し引き50%のリターンを得ることになります。
このファンドを百万円購入していた場合、毎年二十万円ずつ合計百万円の分配金を得て、その後元本は半分の50万円になるので差し引き50万円のリターンな訳です。


このように、毎月分配型ファンドには毎月利益を少しずつ確定するという効果があるのです。


投資は買い時を見極めるのが難しい。だから毎月コツコツと積み立てるというドルコスト平均法というものがあります。


毎月分配型ファンドには、売り時を見極めるのが難しいので毎月コツコツと売っていくという、いわば「逆ドルコスト平均法」ともいうべき効果があるのです。



また、毎月分配型ファンドは分配金の用途が明確な場合には非常に便利です。

年配者ならば生活費に当てる、現役ならば住宅ローンの支払いに当てるなどです。


 以上のように2つの効用がある毎月分配型ファンドですが、以下の二点に留意することが大切です。


①分配金の原資が、家賃や利息など時間の経過が利益を生むものであること。

②分配金を得ることを目的にしたならば、基準価額の短期変動に一喜一憂しないこと。

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