2017年6月26日月曜日

D9クラブが最速で飛んだ原因と対策④

勧誘者が登録希望者からお金を預かり、そのお金を胴元に送金したならばともかく、D9ドルという架空のお金を引き当てたことが果たして登録代行をしただけで、責任はないと言えるのか?

それとも、預かったお金はその勧誘者の所に滞留している訳であるから、返還する義務があるのか?

これは、これから日本中でたくさんの民事裁判が起きるので、結果はどんどん出てくるでしょう。

そしてもう一つ考えなければならないことがあります。
それは、D9ドルの出金障害が起きた4月15日以後にこのような行為をした者に、詐欺罪を適用できるのか否か?
ということです。

D9ドルを出金することが出来なくなった時点で、それは単なる数字であり架空のお金ですらなくなったと言えます。
そのことを知りながら投資者から資金を集めた者は、その資金を詐取したことに該当する怖れがあるのではないでしょうか?

数年前のスピーシー事件の時に、投資者からお金を預かりながら胴元に送金せずに着服した者に対して詐欺の有罪判決が下りています。


出金障害を知りながら、投資者からお金を預かった者は、未必の故意による詐欺罪を問えるのではないかと考えます。

未必の故意とは、明らかな犯意はないが、そうなってしまっても構わないというような非積極的な
故意を言います。
例えば、山に人を手足を縛って放置すれば、死んでしまうかもしれないということは当然に予見できることです。
このような、「あるいは、殺すことになってしまっても仕方がない」というような場合に、未必の故意による殺人罪が適用されることがあります。


いずれにせよ、今回のD9クラブの件においては、投資者は胴元に投資したのではなく紹介者や勧誘者にお金を預けたのであるから、民事上も刑事上も、まずはその人を相手にすべきなのです。















2017年6月25日日曜日

D9クラブが最速で飛んだ原因と対策③

D9クラブの幹部たちは、新規登録希望者から現金を預かり、それに見合う価値をビットコインでD9に送金することなく、
自分たちの得たD9ドルといういわば架空のお金を登録料として引き当て始めました。

今年に入ってからの登録はどんどんこの方式になっていった訳です。
こうして、ブラジルのD9クラブ本体にはお金(ビットコイン)が入ってこなくなっていったのです。

そしてついに4月15日、D9ドルを出金することに障害が出始めたのです。
お金が入って来ない中で、出金依頼が増えていけば、そら出金障害おきますよね。

このように、短期で破綻したのは、幹部たちが預かったお金をビットコインに変えてブラジルのD9クラブ本体に送金しなくなったからなのです。

D9ドルなどどいう架空の単なる数字を引き当てたことが、果たして支払いをしたことになるのか?
この疑問を抱くのは、私だけではないでしょう。

被害に遭われた方々が紹介者や勧誘者に預けたお金は、ブラジルには届かず、日本にその人の元に滞留しています。

ですから、被害者の方はお金を預けた人に返還請求をすべきです。
民事訴訟になれば、負ける要素はないでしょう。


D9クラブというポンジスキーム投資詐欺。
今までの投資詐欺とは異なる点が2つ。
1つは、多くの幹部が詐欺だと気付いて広げていたこと。
(過去のは、ほとんどの人がアホやった)
もう一つは、幹部が投資者からお金を預かって、そのお金が胴元に届いていなかったこと。
(過去のは、投資者が直接胴元に入金していた)

D9クラブが最速で飛んだ原因と対策②

D9クラブは、KロスとK野のKKコンビが日本で最初に始めた創始者です。

彼らは、登録代行会社を作り、そこでお金を集めてD9クラブに送るという方法で始めました。
送金にはビットコインが用いられました。

ここで誤解されている方もいるようなので、D9とビットコインの関係についての誤解をまず解いておきたいと思います。
D9クラブがブラジルにあるため、国際送金に便利な手段としてビットコインが使われていただけです。
また、配当や紹介報酬は一旦D9クラブのマイページ上にD9ドルで貯められますが、それを出金する際にも国際送金に便利なビットコインが使われていました。

ただ、それだけです。
入出金にビットコインが使われただけであり、D9はビットコイン投資でもなんでもありません!
このあたりも、ワルたちは巧みに今流行りのビットコインに投資できると錯覚させるようにしていたのでしょう。

また、詐欺の集金にはしばしばビットコインが用いられます。
誘拐の身代金の受け渡しや、麻薬取引や引き取引にも使われます。
だからと言って、ビットコインには罪はないことも認識しておいてください。
何故ならば、その送金に「日本円」が使われても、別に円は悪くないからです。


話を戻しましょう。
D9が日本に上陸してしばらくは、D9クラブにお金(ビットコイン)が順調に入金されていました。
新規登録者から彼らは現金を預かり、それをビットコインに変えて送金していたからです。

ところが、数か月後からは新規の登録方法に変化が見られるようになりました。
それは、彼ら幹部たちがD9クラブを拡散した紹介報酬をD9ドルで大量に得たからです。

彼らは、新規登録者から現金を預かりながら、送金を一切しなくなりました。
送金の代わりに、自分たちが報酬として抱えているD9ドルを充てるようになったからです。

こうして、新規登録者の出した現金はそれを預かった幹部たちの手元に滞留し、日本から出ていかなくなっていったのです。

あるときから、D9クラブに着金するビットコインが極端に減っていったと思われます。
これが、破綻が早くなった根本原因なのです。



D9クラブが最速で飛んだ原因と対策①

ベットフェアという大手ブックメーカーで13年間も勝ち続けてきたという触れ込みで、昨秋日本にやって来たD9クラブ


4月の15日において、システム障害による出金遅延が始まりましたので、この時には実質的に破綻していたのでしょう。


1日10%もの収益を上げて、そこから1日1%を投資者に配当する。
こんなアホな話を本気で信じた人はそんなにはいないでしょう。

まず、そんなに勝てるならば金など集めずにひたすら自己資本を複利運用するはず。
また、そんなに勝ち続けたら、とっくに出入り禁止になってますわな。
ギャンブルは、パチンコもカジノも勝ち過ぎると出禁なりますよ。


ですから、こんなものは多くの人がポンジスキーム詐欺と気付いていたと思われます。
少なくとも、多くの人に広められた最高権利者になれたような優秀な方々は、故意に行った確信犯であることは間違いありません。

さらに、そのすぐ回りで立ち回った人たちも、もしかしたら詐欺かもな?ぐらいは考えていたと思われます。
(刑法でいう、未必の故意犯)


かつての投資詐欺である121ファンドにやスピーシーにおいては殆どの人が本当に運用されていると信じていました。
この頃のポンジスキーム投資詐欺に関わる人は、一人のワルと99人のアホという構図だった訳です。
それに対して最近のハイプと呼ばれる高利回りポンジスキームにおいては、
少なくとも3割ぐらいはワルではないかと思われます。
そのぐらいD9クラブは、突拍子もないネタで、信憑性のかけらもありませんでした。

1日1%で月に30%の高利回りも原因の一つだが、D9クラブには最速で飛んだ別の原因があります。

そして、その原因が分かれば、真に悪いのは誰なのか?
追求すべきは誰なのか?
が見えて来ます。

2017年6月16日金曜日

悪いのは胴元だけではありません

悪いのは胴元だけではありません


投資詐欺はボンジスキームと呼ばれる自転車操業のネズミ講です。
後に出資した人のお金から先に出資した人への配当や紹介者と呼ばれる業者へのコミッションが払われています。

従って、投資詐欺において得たお金は名目の如何に関わらずすべてが「不当利得」なのです。
紹介者が得たコミッションは紹介者が募った客が出資したお金の運用益から発生していたのではありません。
もっと後から出資した見ず知らずの客が出資したお金がコミッションに回されていたのです。

それから、客が毎月もらっていた配当も不当利得です。
配当は自分が出資したお金の運用益ではありません!後から出資した客のお金がそのまま配当に回されていたのです。
さらに、客の中には自分が他の客からお金を集めて自分名義で出資して利ざやを抜いていた人もいます。
こういう人は客の皮を被った業者なのです。

さらにはもっとスゴい強者もいるようです。
他の客から金を集めて自分名義で出資すると言っておいて、実際には出資せずにその金から少しづつ配当しながら投資詐欺本体の破綻を待つ。
破綻すれば、投資詐欺本体のせいにする。
こんな詐欺の上前をはねる詐欺オブ詐欺師みたいな人もいるようです。

とにかくボンジスキームの投資詐欺から得たお金は名目の如何に関わらずすべてが「不当利得」なのです。
配当をまったくもらっていないか、出資したお金未満しか配当をもらっていない人が被害者です。
胴元、コミッションを得た紹介者、出資したお金を上回る配当を得た客。
はみんな加害者です。


被害者を救済するには、誰がいくらのコミッションや配当を得たかを公表し、すべての不当利得を返還させて被害者に返すのが早いと思います。


みなさん、胴元だけではなく不当利得を得た人全員を追求しましょう!

投資詐欺は自己責任ではありません

投資は自己責任です。
それが事業投資であれ、金融投資であれ損したからといって他人のせいにすることはできません。
なぜならば、損したという人も得する可能性があったからです。
投資の場合は儲かる可能性も損する可能性もフィフティフィフティです。
正々堂々の戦いですので、損したことを得した人のせいにすることが恥ずかしいことなのです。
入試などで落ちたことを合格した人のせいにしているようなものです。

これに対して投資詐欺はまったく異なります。
投資詐欺は、被害者にとってはもとから儲かる可能性がゼロなのです。
被害者は正々堂々の戦いに敗れたわけではないのです。
後ろから斬りつけられたり、寝こみを襲われたりだまし討ちに合ったようなものです。
被害者は加害者側にもっと怒るべきなのです。

投資は自己責任ですが、投資詐欺は自己責任ではありません!

ギャンブルに例えると分かり易いかもしれません。
普通のギャンブルは勝つも負けるも五分と五分。
勝ったかもしれない勝負に負けてごちゃごちゃ言うのは女々しいだけです。

しかし、イカサマギャンブルは別です。
最初から勝つ可能性がゼロだった訳ですからね。
これは大いに吠えるべきです。

 投資詐欺は、儲かる可能性がゼロだったのですから怒っても恥ではないのです。
もっと怒ろう!