2013年11月14日木曜日

組織

お客様は神様です。
という言葉があるように、接客業の世界では業者が客に媚びへつらうことが常識とされています。

客が金を支払い業者は儲けるのだからこれは当たり前と言われますが、必ずしもそうではありません。


コンサルティングの世界にお客様は神様は当てはまりません。
俗に言う先生業の世界観はまったく異なります。


医者が患者に媚びへつらえば、ものすごいヤブなのではと不安になります。

弁護士がクライアントに媚びへつらえば、この人で係争に勝てるのだろうかと不安になります。


患者やクライアントがお金を支払う客の立場で、医者や弁護士が儲ける業者の立場ですが、業者が客に媚びへつらうという世界観はそこにはありません。



客が業者から「教えを乞う」ために礼節を尽くすという世界観がコンサルティングの当たり前であり、むしろ先生が神様です。



コンサルティング業に接客の世界の常識を持ち込む人は成功しません。



同じように、組織の世界にも接客の常識を要求する人がいますがそれでは組織が成り立ちません。

上は下の働きのおかげで儲かるのだから、上の人間は下の人間に媚びへつらいご機嫌を取りなさい。というのがこういう人の論理です。

そこには、師匠と弟子、先生と生徒、先輩と後輩という下の人間が上の人間を敬い教えを乞うという観念が欠落しています。


この「教えを乞う人を敬う」という基本姿勢なしで組織など成り立つ訳がありません。


会社の上司が部下のご機嫌を取る会社に未来はない。社長が社員に媚びへつらえば気味が悪い。


運動部で先輩が後輩のご機嫌を取る部が強くなるわけがありません




このように組織においては下が上を敬う精神は不可欠です。


私は何も、下は上のご機嫌を取れと言ってるのではありません。



おだてられて図に乗りティーアップ病になって暴走した方を見てきました。


私のやっていた少林寺拳法の教えに
「先輩を敬い、後輩を侮らず」
というのがあり、それが理想の組織です。

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