2014年6月16日月曜日

パンドラの箱を開けた日本


 国債地方債など日本の借金は1,000兆円に達しました。

一方、日本国民の個人金融資産は住宅ローンなどの借り入れを差し引いた純額で約1,000兆円。

これは、国家が国民のお金を全部借り尽くして使い果たしたことを意味します。

日本は国民という便利な財布を使い切りました。


銀行などの金融機関は、国民から借りたお金を全部国に又貸ししたということです。

こうなると、理論的には金融機関にはもはや新発国債を買うお金がないということになります。


しかしながら、この国は今年も来年も新たな国債を発行し、金融機関が引き受けます。


何故にこんなことが出来るのでしょうか?
何故に金融機関にまだそんなお金が残されているのでしょうか?


それは、日本が新しい財布を手に入れたからに他なりません。


この新しい財布は、日本国民のようにたかだか一千兆円でなくなるような柔い財布ではありません!
無尽蔵の財布であり、国家にとってはまさに打出の小槌です。


その証拠に、この新しい財布を手にしてから財務省は50年後には国の債務残高が8,000兆円になるとの試算を出しました。


8,000兆円ですよ、みなさん!

今からさらに7,000兆円日本は借金できるんですよ!



まさに無限の財布、日本銀行です。


量的緩和(金融緩和)とは、銀行などの持つ国債を日銀が買い上げることです。
そうすると、銀行にお金が流入し、新発国債を購入出来ます。
そしてまた、それを日銀が買い上げる。


日銀はお金を刷れるので、購買力は無尽蔵です。

こうして、国債購入永久機関を政府は手に入れたのです。


こんなのは禁じ手である日銀による国債の直接引き受けと本質は変わりませんが、適法です。


しかしながら、無限の量的緩和は国民にとっては大変な副作用をもたらすことになります。

これについてはまた次回。

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