確定拠出年金は、公的年金を補完する目的で国が定めた年金制度です。
国が定めた年金制度ですが、国民年金や厚生年金のように国の機関に掛け金を払い込むのではなく、窓口は金融機関などの運営管理機関つまりは民間企業となります。
このように、確定拠出年金はいわば半官・半民と言える年金制度なのです。
完全民間商品とは異なり公的年金と同じ税制優遇があり、公的年金とは異なり自由参加制である。
窓口(直接掛け金を払い込む先)である運営管理機関が民間企業のため、「そこが潰れたらどうなるのですか?」という質問をする人がいますが、答えは「どうもなりませんよ!」です。
運営管理機関に払い込まれた掛け金は、直ちに信託銀行(カストディアンバンク)に着金してそこが加入者の年金資産管理をします。
運営管理機関は通過するだけでそこに加入者の資金は滞留しませんので、運営管理機関の経営状況の影響を受けることはありません。
万が一、そこが倒産した場合には別の運営管理機関が用意されます。
では、資産管理をする信託銀行が倒産したら?
加入者の資金は、加入者が選択した定期預金・投資信託(ファンド)に投資されています。
信託銀行は、運営管理機関が提供したこれらの運用商品に正しく投資されているかを管理するだけで、信託銀行に資金が滞留する訳ではないのです。
ですから、万が一信託銀行が倒産したら、代わりの信託銀行があてがわれるだけで加入者の年金資産の時価総額には影響しません。
このように、運営管理機関も信託銀行も通過するだけです。
加入者の年金資産は、最終的な投資先である運用商品の影響のみを受けるのです。
もちろん、運用商品にA銀行の定期預金を選択した場合、A銀行が破綻するとペイオフの影響は受けます。(1,000万円以内は全額保護)
投資信託(ファンド)を選択した場合には、その基準価額が上がれば加入者の年金資産は殖えるし、下がれば減ります。
それから、確定拠出年金が公的年金(国民年金・厚生年金・共済年金)よりも決定的に優れている点があります。
これについてはまた次回。
0 件のコメント:
コメントを投稿