確定拠出年金には、公的年金(国民年金・厚生年金・共済年金)にはない決定的に優れた所があります。
それは、加入者個人に「財産権がある」ということです。
これは意外に知られていないのですが、完全官制の公的年金は賦課方式であるため、加入者に財産権はありません。
自分の今まで掛けてきた年金資産が自分のものだと主張できないのです。
それに対して、確定拠出年金はあくまで民間企業が扱うものですので、加入者の年金資産は加入者一人一人に帰属します。
保険会社が扱う個人年金とここはまったく同じなのです。
一方、確定拠出年金で積み立てた年金資産は用途が老後資産に限定されることが制度的に担保されているため、万が一加入者が自己破産しても差し押さえられることもありません。
(保険会社の個人年金は差し押さえの対象です)
まさに、半官半民万歳と言ったところですね。
確定拠出年金は確定拠出年金法が準拠法です。
そのため、運用商品に投資信託(ファンド)があっても金融商品取引法ではなく確定拠出年金法が適用され、監督官庁も「厚生労働省」となります。
確定拠出年金は、企業が掛け金を拠出する企業型確定拠出年金と、加入者本人が掛け金を拠出する個人型確定拠出年金に大別されます。
次回からは、個人型確定拠出年金を掘り下げて見ていきましょう。
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