1$=75円だったわずか数年前からくらべ、1$=114円となった現在。
円の価値がどれぐらい下落したのかを考えてみましょう。
1$=75円の時の10,000円は、133.33$の価値がありました。
1$=114円時の10,000円は、87.71$の価値しかありません。
100-87.71/133.33×100=34.22%
実に、この数年で34%も円の価値は失われたのです。
このことに気付いている日本人はいったい何%ぐらいいるのだろうか?
おそらくは、一桁%でしょう。
最近も、あるブログで円資産の価値が失われているという記事への反論で、「俺の100万円の預金残高はまったく変わってないぞ」というコメントがありました。
もちろん、そのブログ記事ではお金の価値が減っているときちんと表現されているにも関わらず。
金融緩和を始めた以上、円と言う目盛での資産価値にもはや意味はないのです。
少し前、75円であった乳製品が114円になった。
これは、値上がりしたのではなく円の価値が下がったのです。(ドル建て価格は1$のままです)
先ほどの「俺の100万円」とやらで、少し前はその商品を13,333個買えたのが、今では8,771個しか買えなくなったということです。
お金の価値は、財やサービスをどれだけ買えるかというのが絶対的な目盛なのです。
今後も毎年80兆円もの金融緩和が続けば、円の価値はどんどん減ってしまうでしょう。
ドルなどの外貨を持てば、為替リスクがあると思っている日本人がほとんどだろう。
しかしながら、円しか持たない為替リスクというものも存在するのです。
日本人にとっては、円は特別な通貨かもしれないが、世界的に見れば単なる一国の通貨に過ぎない。
円の価値が不変で、諸外国通貨がそれに対して変動しているというような「天動説」のような感覚は、早く卒業しなければなりません。
0 件のコメント:
コメントを投稿