2014年11月26日水曜日

今こそトリクルダウン政策を

トリクルダウン理論というものがあります。
これは、一部の者が儲かれば、それが波及していずれは多くの人に豊かさをもたらすという経済理論です。

アベノミクスによる円安(正確には過度な円高の修正)と株高(正確には売られ過ぎの反動高)によって、現在のところは、まさに一部の者が儲かっている状態です。

だから、「大企業だけが儲かっている」「株取引や為替取引をしている者だけが儲かっている」と批判する人がいるのだが、これは間違っている。

なぜならば、「誰一人儲かっている人がいない!」というのが最悪の状況だからである。
トヨタですら、減収減益であったあの悪夢のような数年前よりも今のほうがよっぽど希望があるのです。


そもそも、大企業に入れた人は、幼き頃から大変な努力を積み重ねていたのです。
また、株取引や為替取引で儲けている人は、損するというリスクを抱えてやっているのです。

その方たちを、継続した努力もせずリスクも取らない人が妬むのは、何の生産性もありません。


それよりも、儲けが波及するような「トリクルダウン政策」を新政権にやってもらうほうが建設的なのです。


儲かっている大企業には、賃金アップと設備投資をバンバンしてもらわねばなりません。
そのためには、法人税率を下げるなどという政策はしてはならないのです。

法人税は、売り上げから経費を引いた利益に掛かります。(正確には益金-損金=所得に掛かる)
ですから、その利益にかかる税率が減れば、儲かっている企業は経費をなるべく使わずにおこうとなってしまうのです。
これでは、儲けは内部留保されてしまいます。

法人税減税は、税率ダウン以外の方法でやらないと、トリクルダウン効果が起きないのです。
例えば、次の二つの減税策を施行すれば、設備投資と賃金アップにお金は回るでしょう。
「設備投資は減価償却ではなく、すべて一括償却とする。」
「賃金アップした分の人件費はその金額の二倍損金計上できる」

そして、給与が上がった社員や役員にその分を使ってもらうために、アップ分を消費に回せばその分は所得から控除するとすればいいでしょう。

さらに、投資で儲けた利益も、消費に回せば20%の譲渡所得を免除する。

このように、お金を使えば使うほど減税になるという制度で後押しすれば、トリクルダウンは簡単に起きることでしょう。

1 件のコメント:

にわとり さんのコメント...

私も 「トリクルダウン政策」 賛成です。

法人税引き下げは、私は法人の内部留保が増えて喜ばしい事でもありますが、内部留保では新たなお金の動きが生まれません。

その政策だけでは、国の税収が下がり、世の中にはお金が回らないというダブルパンチになるのではないでしょうか。

国民の為の政治をするのなら、一点集中の政策ではなくて、「国の税収」 「法人の設備投資意欲」 「個人の購買意欲」を高める合わせ技の政策の打ち出しをしないと、良いスパイラルは発生しませんよね。

どこに気を使って政策を考えているのか。

お金を留めたいのか、流したいのか、回したいのか。

良い 「複合技」 の政策に期待したいです。