2014年1月7日火曜日

経営者責任と株主責任

株式会社は株主がお金を出資して、株主総会で経営者(社長や役員)を任命して経営を任せるという仕組みです。


経営者は株主が出した資金を上手く活用して会社の利益を最大化する責任を負っています。
また、会社が法令違反などになった場合にも経営者責任が問われます。


経営者は雇い主である株主と社会に対して責任を負う立場と言えます。


一方、株主は会社が例え法令違反をしても、行政上も刑事上もその責任を問われることはありません。
お金を出すだけが株主の仕事だからです。


では、よく聞く株主責任とはいったい何なのでしょうか?


日本航空が破綻したとき、株主は株主責任を負わされました。
株式を買ったお金がパーになったのです。


株主として出資する相手を間違えた責任として、出資金の全部または一部を失う。
これが株主責任です。


逆に言うと、株主責任は出資金を最大全部失うだけで、会社が負ったそれ以上の債務を背負わされたり、会社がどんな業法違反になっても刑事責任を負わされたりすることはないのです。

株主は最悪でも出資金がパーになるだけ!
ある意味お気楽な存在が株主です。

ですから、その最低限の「株主責任」だけは理解して出資をして、後で文句を言わないのが資本主義社会で生きるための最低限のルールでありマナーなのです。


つい最近少額短期保険会社に少々出資しました。
上場できる可能性を感じたのですが、しなかったとしても生活に支障のあるお金ではありません。
その会社が最悪保険業法違反などを問われたとしても、私は単なる株主なので最悪出資金がパーになるだけでお気楽なものです。

よく、非上場会社に出資すべきかどうかという相談を受けますが、「株主責任」というものをよく理解し、最悪出資金が全額なくなってもあきらめることができるのであれば、宝くじ買うよりはいいんじゃないの。とアドバイスしています。

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