2015年7月1日水曜日

この方法が集団投資スキームにならない特殊な国、日本

三菱マテリアルで純金積立をもう20年もやっています。

日本における純金積立は、多くの契約者から純金積立管理会社に集まったお金でまとまった金地金を買いつけて、それを契約者の積立額に応じて案分するという仕組みです。

契約者が個々に、金を買いつけるのではないので、その契約者の保有する金がどれかということが特定されずに、全体に対する持ち分となります。

通常、この方法は現物取引とみなされず、集団投資スキーム(投資信託)となります。
不動産や太陽光発電所などで、これをやると間違いなくそうなるでしょう。

ところが、金だけはどうも話は別のようです。
昔、大蔵省と経済産業省とで金の管轄を取り合って、経産省管轄となった経緯から、このような方法をとっても金融庁は関知せずということのようです。

ですから、全体で購入して持ち分を割り振るというファンドの方式での純金積立が、現物取引として金融商品取引業者以外が堂々と行えるのです。
積立時に消費税が掛かる課税取引であることからも、現物取引であることに間違いはありません。(ファンドなどの有価証券ならば、非課税となります)

この方法は、極めて少額から積立ができるというメリットがあります。

例えば1グラム5,000円で、月に3,000円分の金を購入すると、1.666666グラムの割り当てになります。
全体で大きな金地金を購入して持ち分を割り当てているからこんな端数を保有できるのです。
そもそも、日本において購入できる最小の地金は5グラム(約25,000円)ですので、個別買い付け方式だと、月々3,000円の人は9か月目にしてやっと金地金を買えることになってしまいます。


ところが、この方法が集団投資スキームとならないのは、日本だけなのです。

日本以外の国での純金積立は、個別購入方式のみが現物取引で、全体で購入して持ち分を割り振る方式はファンド(投資信託)とその国でみなされます。

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