保険料(年金保険料含む)=純保険料+付加保険料
商品やサービス=原価+マージン
保険会社の商品も一般の商品やサービスと同じで、原価(純保険料)とマージン(付加保険料)で成り立っています。
一般の商品との最大の違いは、この比率が年度によって異なるということです。
例えば、健康食品などを毎月1万円定期購入したとしますと、初年度のマージン比率が40%ならば二年目も三年目も四年目もこの比率は毎年同じです。
保険だけが異なります。
初年度は大半が付加保険料であるのに対して、年月の経過とともに純保険料の割合が増える構造になっているのです。
こんな構造は、保険商品だけです。
これは、保険マンのモチベーションを上げる非常に有効な方法になっています。
なぜ、保険商品(年金保険商品含む)だけが初年度マージン比率を高められるのでしょうか?
それは、解約返戻金や満期金(あるいは保険金)を支払うのが遠い将来であり、複利運用による時間の効果を使えるからなのです。
35%の原資(純保険料)を毎年3%で複利運用すれば、35年後には100%に復活します。
死亡保険金を支払うことは滅多にないことです。
満期金を支払うのは遠い将来です。
早期に解約されたらほとんど解約返戻金は支払わずに済みます。
この仕組みがあるから、保険会社は初年度保険料の大半をマージンに回すことが出来るのでしょう。
2014年8月11日月曜日
2014年8月6日水曜日
保険商品の構造
保険会社が販売している保険商品(個人年金保険商品含む)は、 万国共通の構造を持っています。
保険料(年金保険料含む)=純保険料+付加保険料
純保険料は、 純粋に保障や貯蓄に回る加入者のために使われる部分です。
これに対して、 付加保険料は保険会社の事業費に使われる保険会社側のための部分 です。
事業費には、保険会社の維持経費と利益にさらに、 保険代理店や保険募集人のコミッション(手数料)が含まれます。
そして、 初年度に加入者が支払う保険料が付加保険料に回る比率は驚くべき 数字になります。
実に、 初年度保険料の半分以上は付加保険料つまりは営業マージンなどに 回るのです。
この比率が半分どころか7割~9割の商品も珍しくはありません。
この構造は洋の東西を問わず、万国共通です。
保険会社の商品は、 初年度保険料はほとんどが保険会社サイドのために使われ、 2年目保険料も半分近くは付加保険料に回り、 ようやく三年目以降の保険料から加入者のために使われるという構 造になっているのです。
私は、この構造を悪いと言いたい訳ではありません!
人海戦術で広げるには、 保険マンに初年度手数料を厚くして営業モチベーションを上げるの は極く当然のことです。
現に、付加保険料を極限まで下げて、 保険料が安いことを売りにしているネット生保の業績が芳しくない ことからもこの戦術が有効であることが確認されています。
大事なことは、 この保険商品や個人年金商品の構造を理解した上で加入者は加入す べきであるということです。
初期の保険料のうち、純保険料はわずかです。
しかしながら、 そのわずかな純保険料は長期の債券などに投資されて複利運用を受 けることによっていずれは支払い保険料額まで回復してきます。
さらに、 三年目以降の保険料は、ほとんどがそもそも純保険料になります。
こう分析すると、保険会社の商品は、 長期間加入を続けていれば元が取れるように出来ています。
ですから、一番損するのは早期に解約することなのです。
保険料(年金保険料含む)=純保険料+付加保険料
純保険料は、
これに対して、
事業費には、保険会社の維持経費と利益にさらに、
そして、
実に、
この比率が半分どころか7割~9割の商品も珍しくはありません。
この構造は洋の東西を問わず、万国共通です。
保険会社の商品は、
私は、この構造を悪いと言いたい訳ではありません!
人海戦術で広げるには、
現に、付加保険料を極限まで下げて、
大事なことは、
初期の保険料のうち、純保険料はわずかです。
しかしながら、
さらに、
こう分析すると、保険会社の商品は、
ですから、一番損するのは早期に解約することなのです。
2014年7月25日金曜日
現物と証券の区別
近頃は何でも証券化が進んでいます。
不動産投資信託、太陽光ファンド、金ETFなど。
では、これから購入しようというものが「現物資産への投資」 なのか、「証券の買い付け」 なのかはどう区別すればいいのでしょうか?
最も簡単なのは、 消費税が掛かるか否かで区別をすることでしょう。
現物資産への投資は、モノの購入取引になるので課税取引であり、 消費税が取られます。
(土地の取引を除く)
太陽光発電設備や金の現物を購入した時(純金積み立ても含む)は課税取引です。
一方、 証券化された商品への投資は非課税取引ですので消費税は取られま せん。
太陽光ファンドや金ETFなどへの投資は非課税となります。
このように、日本には消費税があるので、現物投資と証券投資が厳密に区別できるのです。
消費税にもいいところがありますね。
現物商品への投資と、証券化された商品への投資では、準拠法が異なりますのでこの区別が簡単にできるのは有り難いものです。
不動産投資信託、太陽光ファンド、金ETFなど。
では、これから購入しようというものが「現物資産への投資」
最も簡単なのは、
現物資産への投資は、モノの購入取引になるので課税取引であり、
(土地の取引を除く)
太陽光発電設備や金の現物を購入した時(純金積み立ても含む)は課税取引です。
一方、
太陽光ファンドや金ETFなどへの投資は非課税となります。
このように、日本には消費税があるので、現物投資と証券投資が厳密に区別できるのです。
消費税にもいいところがありますね。
現物商品への投資と、証券化された商品への投資では、準拠法が異なりますのでこの区別が簡単にできるのは有り難いものです。
2014年7月11日金曜日
個人型確定拠出年金⑤
資産運用の基本は、 資産を殖やすことよりも保全することにあります。
そのためには、 様々なカテゴリーに分散して分散ポートフォリオを構築する必要が ある。
生卵を一つの籠に盛って、籠を落とせばすべてが割れる。
しかしながら、 沢山の籠に分散しておけば一つの籠が落ちても他が守られる。
そして、分散ポートフォリオを組んでおけば、 長い目で考えれば資産価値の増大を見込むことが出来ます。
世界経済の成長が反映されるからです。
日本の人口は減りますが、世界の人口はまだまだ増えます。
人口が増えれば、食料・衣類・住宅・ 自動車などの消費が増えて経済は成長します。
特に、新興国の人口増加・ 経済成長は世界平均を上回ることが期待できます。
ですから、 新興国株式を中心に分散ポートフォリオを組んでおけば、 資産を長期的に殖やすことが可能となるのです。
資産を様々なカテゴリーに分散するのに便利な金融商品がファンド (投資信託)です。
ファンドを組み合わせてポートフォリオを組めば、 少額な資金でも分散ポートフォリオ運用が可能となります。
ファンド積み立てというのは証券会社等で行われていますが、 個人型確定拠出年金という制度を利用する利点がいくつかあります 。
①積み立て資金が全額所得控除となる。
②全体の積み立て資金を一定にして、 パーセンテージでポートフォリオを組めて、 そのパーセンテージをいつでも変更できる。
③ポートフォリオのパーセンテージ変更すなわち組み替え( スイッチング)は、 従来のファンドの全部または一部を売却することになるのだが、 そこに課税されない。
確定拠出年金以外の仕組みでポートフォリオの組み替えをすると、 その度に確定利益に20% 課税されてしまうので運用効率が落ちます。
長期的に積み立て資金を運用して大きな資産形成を目指すならば、 途中の運用益に一切課税されない制度は非常に有利であり、 複利効果が期待できるのです。
そのためには、
生卵を一つの籠に盛って、籠を落とせばすべてが割れる。
しかしながら、
そして、分散ポートフォリオを組んでおけば、
世界経済の成長が反映されるからです。
日本の人口は減りますが、世界の人口はまだまだ増えます。
人口が増えれば、食料・衣類・住宅・
特に、新興国の人口増加・
ですから、
資産を様々なカテゴリーに分散するのに便利な金融商品がファンド
ファンドを組み合わせてポートフォリオを組めば、
ファンド積み立てというのは証券会社等で行われていますが、
①積み立て資金が全額所得控除となる。
②全体の積み立て資金を一定にして、
③ポートフォリオのパーセンテージ変更すなわち組み替え(
確定拠出年金以外の仕組みでポートフォリオの組み替えをすると、
長期的に積み立て資金を運用して大きな資産形成を目指すならば、
2014年7月8日火曜日
個人型確定拠出年金④
目の前に100万円があるとして、 この100万円の資産価値を保全する方法はあります。
分かりやすく、一つ一つを見ていきましょう。
全部をドルに替えると、 円安ドル高になれば殖えるが円高ドル安になれば減ります。
逆に全く替えなければ、円安になれば目減りします。
では、半分の50万円をドルに替えればどうでしょうか?
これならば、 円安円高どちらに振れても合計の資産価値を維持できます。
これは対ドルだけでなく、 すべての通貨に同じことが言えますので、 円を含むすべての通貨に分散するというのが正解です。
為替レートは相対価値なので、 すべての通貨が同時に上がったり下がったりはありませんので合計価値が保全できます。
さらに、 お金の物や株価指数などに対しての相対価値も考えなければなりま せん。
100万円の半分を金に替えれば金に対しての相対価値は維持でき ます。
これは、不動産や株式に関しても同じことです。
結論はこうです。
100万円をあらゆる通貨と物と株式などに分散しておけば、 どれかが下がればどれかが上がるので合計価値は保全できる。
これが、分散ポートフォリオ理論「生卵を一つのカゴに盛るな」 というものです。
分かりやすく、一つ一つを見ていきましょう。
全部をドルに替えると、
逆に全く替えなければ、円安になれば目減りします。
では、半分の50万円をドルに替えればどうでしょうか?
これならば、
これは対ドルだけでなく、
為替レートは相対価値なので、
さらに、
100万円の半分を金に替えれば金に対しての相対価値は維持でき
これは、不動産や株式に関しても同じことです。
結論はこうです。
100万円をあらゆる通貨と物と株式などに分散しておけば、
これが、分散ポートフォリオ理論「生卵を一つのカゴに盛るな」
個人型確定拠出年金③
一昨年の秋まで円高が続きました。
円高というのは、円の価値が高くなるいうことなので、 物価が下がるデフレとなり円資産は膨らみました。
ところが、野田政権崩壊からは円安が進行しました。
1$=75円から105円に最大約4割も円安になりました。
1$=75円の時は、100万円の資産価値は13,333$ もありました。
それが、1$=100円になったことで、同じ100万円が10, 000$の資産価値に下がったことになります。
これが日本人が一番わかっていない所なのです。
1$=75円の時にドルに替えとけば三割以上も儲かったのに。
という外貨を持つリターンについては殆どの日本人が理解を示しま す。
しかしながら、1$= 75円の時に外貨に替えなかったから三割以上も損をした。
という外貨を持たないリスクをわからないのです。
外貨を持って、円安になれば殖える(リターンを得る)。
円高で目減りするのが、外貨を持つ為替リスク。
一方、外貨を持たずに円高になれば円資産は膨らむ(リターン)。
円安になれば目減りするのが、外貨を持たない為替リスク。
外貨を持つ為替リスクは分かっていても、 外貨を持たない為替リスクを理解していないのが日本人という島国 人種の特徴なのです。
日本人は、円がすべてであり、 世界が日本を中心に回っているという天動説のような感覚が何処か にあるからなのでしょう。
話が脱線しましたので元に戻します。
目の前に100万円があるとします。
この100万円の資産価値を減らさない(=資産保全) ためにはどうすればいいでしょうか?
全部ドルに替える?
そんなことをして、万が一ドル安になればどうなりますか?
続きはまた次回。
円高というのは、円の価値が高くなるいうことなので、
ところが、野田政権崩壊からは円安が進行しました。
1$=75円から105円に最大約4割も円安になりました。
1$=75円の時は、100万円の資産価値は13,333$
それが、1$=100円になったことで、同じ100万円が10,
これが日本人が一番わかっていない所なのです。
1$=75円の時にドルに替えとけば三割以上も儲かったのに。
という外貨を持つリターンについては殆どの日本人が理解を示しま
しかしながら、1$=
という外貨を持たないリスクをわからないのです。
外貨を持って、円安になれば殖える(リターンを得る)。
円高で目減りするのが、外貨を持つ為替リスク。
一方、外貨を持たずに円高になれば円資産は膨らむ(リターン)。
円安になれば目減りするのが、外貨を持たない為替リスク。
外貨を持つ為替リスクは分かっていても、
日本人は、円がすべてであり、
話が脱線しましたので元に戻します。
目の前に100万円があるとします。
この100万円の資産価値を減らさない(=資産保全)
全部ドルに替える?
そんなことをして、万が一ドル安になればどうなりますか?
続きはまた次回。
2014年7月6日日曜日
個人型確定拠出年金②
確定拠出年金は、運営管理機関が提供する様々な運用商品を加入者自らが選択して運用します。
将来受け取れる年金額(または一時金額)は、運用成果次第で変化します。
毎月の掛け金拠出額は確定しているが、将来の給付額は確定していません。
これが、確定拠出年金の名前の由来です。
もちろん、運用商品の中から定期預金のみを選択(運用しないという選択)をすれば、給付額を確定されることは可能です。
毎年の掛け金の最低15%は節税になる。という効果があるのでこれでもいいという考え方もあります。
しかしながら、定期預金で確保されるのは「名目元本」に過ぎません。
これからも日本が金融緩和を続けていくならば、円の価値は徐々に下がっていくことになります。
ですから、運用はインフレヘッジ目的の意味でもしておいたほうがいいのです。
資産運用の目的は、実は次の二つあるのです。
①資産価値を保全するため
②資産を殖やすため
日本は、バブル崩壊からクロダミクスが始まるまで実に二十数年間もの長きに渡りデフレが続きました。
物価、地価、株価、家賃などがすべて年々下落するという異常事態がこんなに長く放置されたのです。
デフレは相対的にお金の価値が上がることです。
ですから、インフレによってお金の価値が下がるということがイメージできない日本人が多いのだと思いますが、こんな国は世界の歴史上日本しかない!
ということにいい加減気づくべきなのです。
100万円というお金の価値は、額面で判断されるものではありません。
100万円で、何がどれだけ買えて、どれだけのサービスを受けることができるか?
それが、100万円の価値です。
1990年の頃よりも、モノとサービスが安くなった分、100万円の価値は今のほうが大きくなっています。
しかしながら、今後はデフレは続かない。
国策でインフレ政策をする以上は必ずインフレに振れるでしょう。
ガソリン1リッターが300円になり、家賃が今の倍になった時には、100万円の価値は半分になっています。
ですから、資産価値を保全するためには、資産運用を「しなければならない」のです。
この辺りは、セミナーでも詳しく訴えて行こうと思います。
将来受け取れる年金額(または一時金額)は、運用成果次第で変化します。
毎月の掛け金拠出額は確定しているが、将来の給付額は確定していません。
これが、確定拠出年金の名前の由来です。
もちろん、運用商品の中から定期預金のみを選択(運用しないという選択)をすれば、給付額を確定されることは可能です。
毎年の掛け金の最低15%は節税になる。という効果があるのでこれでもいいという考え方もあります。
しかしながら、定期預金で確保されるのは「名目元本」に過ぎません。
これからも日本が金融緩和を続けていくならば、円の価値は徐々に下がっていくことになります。
ですから、運用はインフレヘッジ目的の意味でもしておいたほうがいいのです。
資産運用の目的は、実は次の二つあるのです。
①資産価値を保全するため
②資産を殖やすため
日本は、バブル崩壊からクロダミクスが始まるまで実に二十数年間もの長きに渡りデフレが続きました。
物価、地価、株価、家賃などがすべて年々下落するという異常事態がこんなに長く放置されたのです。
デフレは相対的にお金の価値が上がることです。
ですから、インフレによってお金の価値が下がるということがイメージできない日本人が多いのだと思いますが、こんな国は世界の歴史上日本しかない!
ということにいい加減気づくべきなのです。
100万円というお金の価値は、額面で判断されるものではありません。
100万円で、何がどれだけ買えて、どれだけのサービスを受けることができるか?
それが、100万円の価値です。
1990年の頃よりも、モノとサービスが安くなった分、100万円の価値は今のほうが大きくなっています。
しかしながら、今後はデフレは続かない。
国策でインフレ政策をする以上は必ずインフレに振れるでしょう。
ガソリン1リッターが300円になり、家賃が今の倍になった時には、100万円の価値は半分になっています。
ですから、資産価値を保全するためには、資産運用を「しなければならない」のです。
この辺りは、セミナーでも詳しく訴えて行こうと思います。
2014年7月5日土曜日
個人型確定拠出年金
加入者自らが掛け金を拠出するのが個人型確定拠出年金です。
自営業者および企業年金のない企業に従事する従業員役員が加入できます。
自営業者(第一号被保険者)は、掛け金を最大68,000円/月まで拠出出来ます。(最低掛け金は5,000円/月)
掛け金は全額所得控除となり、所得税住民税の対象外になりますので、最大掛けると年間掛け金816,000円が所得控除できます。
所得税率20%の人が掛けるとすると、住民税率は10%ですので合計税率30%となり、なんと年間244,800円の合法的節税となります!
しかもこれは毎年ですので、この人にとっては毎年掛け金が30%の利回りで運用益を発生してくれる効果を得ることとなります。(利回りはその人の税率によって異なります)
企業年金のない企業にお勤めの会社員および会社役員は、掛け金を最大23,000円/月まで拠出できます。(最低掛け金は5,000円/月)
所得税率が最低の5%の人が掛けても、住民税を合わせた税率は15%ですので、年間掛け金の15%は節税できることとなります。
これが、個人型確定拠出年金が「最低15%の確定利回りで運用できる年金」と言われる論拠です。
個人型確定拠出年金は、このように節税効果による運用益が得られるので、運用をしなくても(運用商品に定期預金を選択しても)メリットがあります。
しかしながら、これからの「¥」の価値などを考えても運用はしておいたほうがベターなのですが、これに関してはまた次回。
自営業者および企業年金のない企業に従事する従業員役員が加入できます。
自営業者(第一号被保険者)は、掛け金を最大68,000円/月まで拠出出来ます。(最低掛け金は5,000円/月)
掛け金は全額所得控除となり、所得税住民税の対象外になりますので、最大掛けると年間掛け金816,000円が所得控除できます。
所得税率20%の人が掛けるとすると、住民税率は10%ですので合計税率30%となり、なんと年間244,800円の合法的節税となります!
しかもこれは毎年ですので、この人にとっては毎年掛け金が30%の利回りで運用益を発生してくれる効果を得ることとなります。(利回りはその人の税率によって異なります)
企業年金のない企業にお勤めの会社員および会社役員は、掛け金を最大23,000円/月まで拠出できます。(最低掛け金は5,000円/月)
所得税率が最低の5%の人が掛けても、住民税を合わせた税率は15%ですので、年間掛け金の15%は節税できることとなります。
これが、個人型確定拠出年金が「最低15%の確定利回りで運用できる年金」と言われる論拠です。
個人型確定拠出年金は、このように節税効果による運用益が得られるので、運用をしなくても(運用商品に定期預金を選択しても)メリットがあります。
しかしながら、これからの「¥」の価値などを考えても運用はしておいたほうがベターなのですが、これに関してはまた次回。
確定拠出年金③
確定拠出年金には、公的年金(国民年金・厚生年金・共済年金)にはない決定的に優れた所があります。
それは、加入者個人に「財産権がある」ということです。
これは意外に知られていないのですが、完全官制の公的年金は賦課方式であるため、加入者に財産権はありません。
自分の今まで掛けてきた年金資産が自分のものだと主張できないのです。
それに対して、確定拠出年金はあくまで民間企業が扱うものですので、加入者の年金資産は加入者一人一人に帰属します。
保険会社が扱う個人年金とここはまったく同じなのです。
一方、確定拠出年金で積み立てた年金資産は用途が老後資産に限定されることが制度的に担保されているため、万が一加入者が自己破産しても差し押さえられることもありません。
(保険会社の個人年金は差し押さえの対象です)
まさに、半官半民万歳と言ったところですね。
確定拠出年金は確定拠出年金法が準拠法です。
そのため、運用商品に投資信託(ファンド)があっても金融商品取引法ではなく確定拠出年金法が適用され、監督官庁も「厚生労働省」となります。
確定拠出年金は、企業が掛け金を拠出する企業型確定拠出年金と、加入者本人が掛け金を拠出する個人型確定拠出年金に大別されます。
次回からは、個人型確定拠出年金を掘り下げて見ていきましょう。
それは、加入者個人に「財産権がある」ということです。
これは意外に知られていないのですが、完全官制の公的年金は賦課方式であるため、加入者に財産権はありません。
自分の今まで掛けてきた年金資産が自分のものだと主張できないのです。
それに対して、確定拠出年金はあくまで民間企業が扱うものですので、加入者の年金資産は加入者一人一人に帰属します。
保険会社が扱う個人年金とここはまったく同じなのです。
一方、確定拠出年金で積み立てた年金資産は用途が老後資産に限定されることが制度的に担保されているため、万が一加入者が自己破産しても差し押さえられることもありません。
(保険会社の個人年金は差し押さえの対象です)
まさに、半官半民万歳と言ったところですね。
確定拠出年金は確定拠出年金法が準拠法です。
そのため、運用商品に投資信託(ファンド)があっても金融商品取引法ではなく確定拠出年金法が適用され、監督官庁も「厚生労働省」となります。
確定拠出年金は、企業が掛け金を拠出する企業型確定拠出年金と、加入者本人が掛け金を拠出する個人型確定拠出年金に大別されます。
次回からは、個人型確定拠出年金を掘り下げて見ていきましょう。
確定拠出年金②
確定拠出年金は、公的年金を補完する目的で国が定めた年金制度です。
国が定めた年金制度ですが、国民年金や厚生年金のように国の機関に掛け金を払い込むのではなく、窓口は金融機関などの運営管理機関つまりは民間企業となります。
このように、確定拠出年金はいわば半官・半民と言える年金制度なのです。
完全民間商品とは異なり公的年金と同じ税制優遇があり、公的年金とは異なり自由参加制である。
窓口(直接掛け金を払い込む先)である運営管理機関が民間企業のため、「そこが潰れたらどうなるのですか?」という質問をする人がいますが、答えは「どうもなりませんよ!」です。
運営管理機関に払い込まれた掛け金は、直ちに信託銀行(カストディアンバンク)に着金してそこが加入者の年金資産管理をします。
運営管理機関は通過するだけでそこに加入者の資金は滞留しませんので、運営管理機関の経営状況の影響を受けることはありません。
万が一、そこが倒産した場合には別の運営管理機関が用意されます。
では、資産管理をする信託銀行が倒産したら?
加入者の資金は、加入者が選択した定期預金・投資信託(ファンド)に投資されています。
信託銀行は、運営管理機関が提供したこれらの運用商品に正しく投資されているかを管理するだけで、信託銀行に資金が滞留する訳ではないのです。
ですから、万が一信託銀行が倒産したら、代わりの信託銀行があてがわれるだけで加入者の年金資産の時価総額には影響しません。
このように、運営管理機関も信託銀行も通過するだけです。
加入者の年金資産は、最終的な投資先である運用商品の影響のみを受けるのです。
もちろん、運用商品にA銀行の定期預金を選択した場合、A銀行が破綻するとペイオフの影響は受けます。(1,000万円以内は全額保護)
投資信託(ファンド)を選択した場合には、その基準価額が上がれば加入者の年金資産は殖えるし、下がれば減ります。
それから、確定拠出年金が公的年金(国民年金・厚生年金・共済年金)よりも決定的に優れている点があります。
これについてはまた次回。
国が定めた年金制度ですが、国民年金や厚生年金のように国の機関に掛け金を払い込むのではなく、窓口は金融機関などの運営管理機関つまりは民間企業となります。
このように、確定拠出年金はいわば半官・半民と言える年金制度なのです。
完全民間商品とは異なり公的年金と同じ税制優遇があり、公的年金とは異なり自由参加制である。
窓口(直接掛け金を払い込む先)である運営管理機関が民間企業のため、「そこが潰れたらどうなるのですか?」という質問をする人がいますが、答えは「どうもなりませんよ!」です。
運営管理機関に払い込まれた掛け金は、直ちに信託銀行(カストディアンバンク)に着金してそこが加入者の年金資産管理をします。
運営管理機関は通過するだけでそこに加入者の資金は滞留しませんので、運営管理機関の経営状況の影響を受けることはありません。
万が一、そこが倒産した場合には別の運営管理機関が用意されます。
では、資産管理をする信託銀行が倒産したら?
加入者の資金は、加入者が選択した定期預金・投資信託(ファンド)に投資されています。
信託銀行は、運営管理機関が提供したこれらの運用商品に正しく投資されているかを管理するだけで、信託銀行に資金が滞留する訳ではないのです。
ですから、万が一信託銀行が倒産したら、代わりの信託銀行があてがわれるだけで加入者の年金資産の時価総額には影響しません。
このように、運営管理機関も信託銀行も通過するだけです。
加入者の年金資産は、最終的な投資先である運用商品の影響のみを受けるのです。
もちろん、運用商品にA銀行の定期預金を選択した場合、A銀行が破綻するとペイオフの影響は受けます。(1,000万円以内は全額保護)
投資信託(ファンド)を選択した場合には、その基準価額が上がれば加入者の年金資産は殖えるし、下がれば減ります。
それから、確定拠出年金が公的年金(国民年金・厚生年金・共済年金)よりも決定的に優れている点があります。
これについてはまた次回。
2014年7月3日木曜日
確定拠出年金
確定拠出年金には大きく分けて二つがあります。
ひとつは企業型確定拠出年金です。
企業が掛け金を拠出するという方法です。
掛け金は、社会保険料・所得税・住民税の対象になりません。
現行の給与額の中から従業員が任意で掛け金を選択し、企業が給与支払い前に掛け金を拠出するという「選択制」という仕組みを使うと、企業も従業員もウインウインになります。
企業にとっては、従来の給与額=掛け金+新しい給与額、となるので新たな掛け金負担がありません。
それどころか、掛け金は給与の算定基準から外れるので社会保険料の企業負担分が減額されてその分会社の利益がアップします。
一方、従業員にとっては社会保険料に加えて所得税住民税の軽減も図れます。
このように、企業も従業員も共に得できるのが企業型確定拠出年金を「選択制」で導入することなのです。
もう一つは、個人型確定拠出年金です。
これは、自営業者または企業年金のないサラリーマンに用意されたしくみです。
掛け金は全額所得控除となり、その分だけ所得税住民税が軽減されます。
所得税の最低税率は5%で住民税は一律10%ですので、年間の掛け金の15%は最低でも税金が下がることとなります。
しかも、毎年その効果を享受できますので、毎年確定利回り15%で運用しているのと同じ効果が得られるのです。
また、確定拠出年金(企業型個人型共に)は、運用中の運用益に一切課税されずに複利効果が得られます。
さらに、老後の受け取り時にも税制優遇がなされています。
まさに、日本の中のオフショア=タックスヘンブンと言えます。
選択制を企業に導入することに加えて、今後は個人型の普及にも力を注ぎたいと考えています。
ひとつは企業型確定拠出年金です。
企業が掛け金を拠出するという方法です。
掛け金は、社会保険料・所得税・住民税の対象になりません。
現行の給与額の中から従業員が任意で掛け金を選択し、企業が給与支払い前に掛け金を拠出するという「選択制」という仕組みを使うと、企業も従業員もウインウインになります。
企業にとっては、従来の給与額=掛け金+新しい給与額、となるので新たな掛け金負担がありません。
それどころか、掛け金は給与の算定基準から外れるので社会保険料の企業負担分が減額されてその分会社の利益がアップします。
一方、従業員にとっては社会保険料に加えて所得税住民税の軽減も図れます。
このように、企業も従業員も共に得できるのが企業型確定拠出年金を「選択制」で導入することなのです。
もう一つは、個人型確定拠出年金です。
これは、自営業者または企業年金のないサラリーマンに用意されたしくみです。
掛け金は全額所得控除となり、その分だけ所得税住民税が軽減されます。
所得税の最低税率は5%で住民税は一律10%ですので、年間の掛け金の15%は最低でも税金が下がることとなります。
しかも、毎年その効果を享受できますので、毎年確定利回り15%で運用しているのと同じ効果が得られるのです。
また、確定拠出年金(企業型個人型共に)は、運用中の運用益に一切課税されずに複利効果が得られます。
さらに、老後の受け取り時にも税制優遇がなされています。
まさに、日本の中のオフショア=タックスヘンブンと言えます。
選択制を企業に導入することに加えて、今後は個人型の普及にも力を注ぎたいと考えています。
2014年6月19日木曜日
すべての減価償却資産の即時償却を認めれば、経済は活性化して法人税収も減らない
法人税住民税事業税の実行税率を、現在の35%から29% 程度に下げることが議論検討されています。
これは、 どちらかというと既存の和製企業のためや経済活性化のためではな く、外資の日本参入を促進する目的のような気がします。
また、法人税率を下げるとその分を補う財源も必要です。
日本の企業のためになり、 経済も活性化されて尚且つ法人税の税収も減らない方法は別にあり ます。
それは、建物・車両運搬具・機械装置・工具器具備品・船舶・ 航空機などの有形固定資産からソフトウェアなどの無形固定資産までの減価償却資産の即時償却をすべてにおいて認めるという方法です。
これらの減価償却資産を購入時に全額を償却して損金算入に出来れ ば、企業は設備投資に積極的になります。
特に、期末に利益が余ったら「車を買おう。不動産を買おう。」 となり、経済が活性化することは間違いありません。
では、即時償却にすると税収は減るのでしょうか?
即時償却した固定資産の帳簿価額は0(備忘記録1円)となり、 当期の法人所得はその分減少して当期の法人税住民税事業税の納税 額は減ります。
しかしながら、翌期以降に売却した際には、売却金額= 売却益となりますので、そこで納税が発生します。つまり、 即時償却しても課税の繰り延べになるだけでトータルの納税額は変わら ないのです。
また、設備投資をすると、 した側は損金計上ですが受けた側は売上計上です。
車を買えば車屋さんに売り上げが立ちそれに見あう利益が計上され ることになり、国はそちらから法人税等を取れます。
是非とも、やってもらいたいと全業界が思うはずなのですがね。
特に自動車業界、不動産業界そして銀行は大歓迎でしょう。
即時償却は無理でも、せめて建物の定率法償却を復活させてもらいたいものです。
2014年6月18日水曜日
麻生発言のここが間違っている
麻生さんが最近日本の借金状況について次のような趣旨の発言をさ れています。
①「日本は借金大国というが、 ギリシャのようによそ様から借りているのではなく国民から借りて いるだけだ。これは旦那さんが奥さんから借りているのと同じで、 いくら借りても家庭内のことだから何ら問題ない」
②「 日本は外貨を借りているのではなく自国の通貨の円を借りている。 いざとなれば政府が円を刷って返せばいいのだからなんの問題もな い」
みなさんいかがでしょうか?
何処が根本的に間違っているかわかりますか?
まず①から見てみましょう。
夫婦は運命共同体で対立するものではありません。
では、国家と国民はどうでしょう?
対立関係であることは明白です。
消費税などの税率を上げれば、国家は喜ぶが国民は喜びますか?
国家と国民は夫と妻のような運命共同体ではない!
だから、これは例えが悪いのです。
国家が国民から借金をしている正しい例えは、 会社が従業員から借金をしているということになります。
国家と国民の関係と、会社と従業員の関係こそが同じなのです。
給料上げれば従業員は喜ぶが、会社の利益は減りますからね。
今の日本の状況を正しく例えると、次のようになります。
「 国民に銀行に預金させてそれをこっそり日本が借りて使い尽くした のは、 従業員に社内預金させてそれを会社がこっそり借りて使い果たした のと同じだ。だから問題ない」
問題あるやろ!
では、②はどうでしょう?
いざとなれば政府は政府紙幣を発行できるようですので、 ここは間違いではない。
間違いは、問題ないとの発言です。
今一千兆円もの紙幣を発行したらどうなりますか?
凄まじいインフレ円安になることが、 この人は想像できないのだろうか?
①「日本は借金大国というが、
②「
みなさんいかがでしょうか?
何処が根本的に間違っているかわかりますか?
まず①から見てみましょう。
夫婦は運命共同体で対立するものではありません。
では、国家と国民はどうでしょう?
対立関係であることは明白です。
消費税などの税率を上げれば、国家は喜ぶが国民は喜びますか?
国家と国民は夫と妻のような運命共同体ではない!
だから、これは例えが悪いのです。
国家が国民から借金をしている正しい例えは、
国家と国民の関係と、会社と従業員の関係こそが同じなのです。
給料上げれば従業員は喜ぶが、会社の利益は減りますからね。
今の日本の状況を正しく例えると、次のようになります。
「
問題あるやろ!
では、②はどうでしょう?
いざとなれば政府は政府紙幣を発行できるようですので、
間違いは、問題ないとの発言です。
今一千兆円もの紙幣を発行したらどうなりますか?
凄まじいインフレ円安になることが、
国民にとっては副作用だが、国家にとっては副産物
国家は国民の個人金融資産を借り尽くして使い果たしました。
このままでは国債の買い手が付かずに予算がたてられない。
それどころか、
そこで政府は日銀に量的緩和を要請しました。
日銀はお金を刷れるので無尽蔵の国債購入能力があります。
日本国家はまさに無限の財布を手に入れたのです。
ただ、量的緩和には重篤な副作用があります。
お金をどんどん刷ればお金の価値はどんどん下がっていくのは当た
量的緩和によるインフレ円安は避けられません。
インフレ円安が進行すると物価や家賃などの生活費は高騰します。
今から20年後に1ドル=
日本は原材料含めればすべてを輸入に頼っていますので、
そうなると月に20万円の年金を貰っても、
一方、これは給付する国家側から見ると大変楽になります。
貨幣価値の半分になった20万円の支給で済むからです。
貨幣価値が下落すると、債務を保証されている側は大変で、
それから、
一方、貨幣価値の下落によって借金価値も目減りします。
巨額の負債を抱える国家にとっては、
量的緩和によるインフレ円安は、国家にとっては副産物なのです
2014年6月16日月曜日
パンドラの箱を開けた日本
国債地方債など日本の借金は1,000兆円に達しました。
一方、
これは、
日本は国民という便利な財布を使い切りました。
銀行などの金融機関は、
こうなると、
しかしながら、この国は今年も来年も新たな国債を発行し、
何故にこんなことが出来るのでしょうか?
何故に金融機関にまだそんなお金が残されているのでしょうか?
それは、日本が新しい財布を手に入れたからに他なりません。
この新しい財布は、
無尽蔵の財布であり、国家にとってはまさに打出の小槌です。
その証拠に、
8,000兆円ですよ、みなさん!
今からさらに7,000兆円日本は借金できるんですよ!
まさに無限の財布、日本銀行です。
量的緩和(金融緩和)とは、
そうすると、銀行にお金が流入し、新発国債を購入出来ます。
そしてまた、それを日銀が買い上げる。
日銀はお金を刷れるので、購買力は無尽蔵です。
こうして、国債購入永久機関を政府は手に入れたのです。
こんなのは禁じ手である日銀による国債の直接引き受けと本質は変
しかしながら、
これについてはまた次回。
2014年6月7日土曜日
収支計算と損益計算が一致する経営
収入-支出=収支
収益-費用=損益
収支と損益は通常一致しません。
掛け取引が通常なので、収益(売上)
また、
販売用商品(棚卸資産)は、
車や機械などの固定資産は支出したお金が直ちに費用になるのでは
収益がすぐに収入にならずに、
これでは、収益-
経営者は、手元に資金(キャッシュフロー)
掛け取引の早期回収、支出≦
ところが、
それが賃貸不動産経営です。
賃料は管理会社が当月分を前月末などに賃借人から徴収し、
そうです。
収益の計上と現金収入時が一致するのです。
また、支出と費用も一致します。
これは例を上げて説明しましょう。
賃貸不動産1億円(土地二千万円、建物八千万円)
ちょうど建物代だけを借り入れた計算になります。
通常、返済期間=建物の残存耐用年数であり、
元金均等返済を選ぶと、年間の元本返済額は四百万円。
一方、建物の減価償却費も年間四百万円になります。
賃貸不動産経営の主な支出であるローン返済のうち、
ところが、元本の返済は、
元本の返済は、支出はあるが費用にはならない。
一方、建物の減価償却費は支出はないが、費用となる。
これが上手く相殺されれば、支出と費用は一致するのです。
残存耐用年数=返済期間で元金均等返済ならば、
(元利均等払いにすると、元本返済額≦減価償却費となり、
このように、
だから、
そんな所にお金はありませんよ
確定拠出年金というものはご存知でしょうか?
公的年金を補完する目的で設けられた三階部分の年金のことです。
国が定めた年金制度ですが、強制加入ではなく、 民間の金融機関などが運営管理機関になれると言ういわば半官半民 とも言える制度です。
完全民間の個人年金とは異なり、 国民年金や厚生年金と同じように掛け金は全額が所得の対象から外 れるという優遇があります。
この確定拠出年金を中小企業に導入するコンサルティングをしてい るのですが、 企業経営者や総務経理担当者の反応で驚かされることがあります。
確定拠出年金の運営管理機関は民間企業です。
だからなのだろうが、「運営管理機関が潰れたらどうなるんだ?」
ということを気にされる方が意外に多いのです。
意外に多いという表現を、 逆に意外と感じられるかもしれませんが、 仕組みをキチンと説明した後に出る質問だからおかしなことなので す。
企業型確定拠出年金の仕組みを、 お金の流れに絞って簡単に説明します。
民間企業である運営管理機関が企業から口座振替にて毎月掛け金を 徴収しますが、 直ちにその掛け金は信託銀行に着金することになり、信託銀行が年金 加入者の資金を管理します。
このように、運営管理機関をお金が「通過」 するだけでそこにお金は滞留しません!
例えると、あなたが吊り橋を渡ったのと同じです。
渡り切ってから、万が一吊り橋が落ちたらどうなりますか?
どうもなりませんよね。
あなたはそこを「通過」しただけで、 そこに居るわけではないからです。
運営管理機関にお金がある訳ではないので、「 運営管理機関が破綻したら私達が預けたお金はどうなるのでしょう か?」という質問自体がナンセンスなのです。
そもそも運営管理機関に預けたということ自体も認識が間違ってい ます。
では、 加入者の資金が着金した信託銀行が破綻したらどうなるのでしょう か?
これまた答えは、「どうもなりません」になります。
加入者の資金はそこにはないからです。
加入者は年金資金を何で運用するかを決めます。
例えば三井住友銀行の定期預金を選択すると、 加入者の資金は信託銀行から三井住友銀行に移動します。
米国株式ファンドを選ぶと、 信託銀行からファンドに資金は移動します。
そうなのです。
信託銀行も通過するだけなのです。
年金加入者のお金は最終的に運用先である銀行やファンドに行って いるのだから、 既に通過した信託銀行の影響は受ける訳がありません!
もちろん、 最終投資先である銀行が破綻すればペイオフの対象になりますし、 ファンド価額が下落すれば加入者の年金資産は減ります。
言い方を変えると、 加入者の資金は最終投資先にのみ影響を受けるということです。
運営管理機関も信託銀行も、 資金が通過するだけでそんなところにお金はありません!
お金はお金があるところにのみ影響されるのは当たり前のことなの です。
これは確定拠出年金に限った話ではありません!
どんな話でも当てはまります。
あなたは次のどちらが安心できますか?
①信用できない人にうっかりお金を渡してしまったが、 信用できる人がそのお金を預かってくれることになった。
②信用できる人にお金を渡したが、 そのお金が信用できない人に渡ってしまった。
いかがでしょうか?
「お金は通過した所ではなく、在る所の影響のみを受ける。」
公的年金を補完する目的で設けられた三階部分の年金のことです。
国が定めた年金制度ですが、強制加入ではなく、
完全民間の個人年金とは異なり、
この確定拠出年金を中小企業に導入するコンサルティングをしてい
確定拠出年金の運営管理機関は民間企業です。
だからなのだろうが、「運営管理機関が潰れたらどうなるんだ?」
ということを気にされる方が意外に多いのです。
意外に多いという表現を、
企業型確定拠出年金の仕組みを、
民間企業である運営管理機関が企業から口座振替にて毎月掛け金を
このように、運営管理機関をお金が「通過」
例えると、あなたが吊り橋を渡ったのと同じです。
渡り切ってから、万が一吊り橋が落ちたらどうなりますか?
どうもなりませんよね。
あなたはそこを「通過」しただけで、
運営管理機関にお金がある訳ではないので、「
そもそも運営管理機関に預けたということ自体も認識が間違ってい
では、
これまた答えは、「どうもなりません」になります。
加入者の資金はそこにはないからです。
加入者は年金資金を何で運用するかを決めます。
例えば三井住友銀行の定期預金を選択すると、
米国株式ファンドを選ぶと、
そうなのです。
信託銀行も通過するだけなのです。
年金加入者のお金は最終的に運用先である銀行やファンドに行って
もちろん、
言い方を変えると、
運営管理機関も信託銀行も、
お金はお金があるところにのみ影響されるのは当たり前のことなの
これは確定拠出年金に限った話ではありません!
どんな話でも当てはまります。
あなたは次のどちらが安心できますか?
①信用できない人にうっかりお金を渡してしまったが、
②信用できる人にお金を渡したが、
いかがでしょうか?
「お金は通過した所ではなく、在る所の影響のみを受ける。」
2014年4月29日火曜日
何故、中古のベンツが好まれるのか?
表題のような本が昔あったが、高級な中古車はキャッシュフロー経営には非常に有利です。
車のような有形固定資産(耐久消費財)は支出額が直ちに費用になる訳ではありません。
法定耐用年数に渡る減価償却の手続きによって徐々に費用化されます。
新車の法定耐用年数は6年です。
減価償却には大きく定額法と定率法があります。
定額法は毎期一定金額を償却する方法で、例えば1,000万円の新車ならば毎期その六分の一を均等償却し、毎期の減価償却費は166万円ほどになります。
定率法は毎期一定率を償却する方法で、耐用年数六年の場合の定率法償却率は0.333です。
ですから、同じ車の初年度減価償却費が定率法ならば333万円と定額法の倍を費用計上できます。
このように、定率法のほうが早期に多額の費用を計上して利益を圧縮することが出来るので大変有利です。
(現在、建物に関しては定率法を選択することはできません)
さて、同じ1,000万円の車でも中古車の場合には減価償却費は変わってきます。
法定耐用年数が異なるからです。
中古資産の法定耐用年数は、新品の耐用年数-0.8×経過年数で計算できます。(端数切捨て)
二年落ちの中古車ならば耐用年数は6-0.8×2=4.4→4年となります。
そして、耐用年数四年の定率法償却率は0.500なので500万円を減価償却費として費用計上できるのです。
では、4年経過した車はどうなるのでしょうか。
耐用年数は6-0.8×4=2.8→2年となります。
そして、耐用年数二年の定率法償却率はなんと!1.000なのです。
そうなのです。
4年落ちの中古車は一年間で全額償却出来るのです。
ですから、期首に4年落ちのベンツを1,000万円で購入すればその全額を減価償却費として費用計上できます!
(期中に買った場合は月数案分となります)
これならば、現金で購入しても支出額=費用計上額となりキャッシュフロー経営を阻害しません。
さらに、これを60回払いのクレジットで購入すれば
初年度の支出額は元利合計約200万円 < 費用計上額は1,000万円。
なんと!現金支出の5倍もの費用を計上できるのです。
実に合理的なキャッシュフロー経営となります。
車のような有形固定資産(耐久消費財)は支出額が直ちに費用になる訳ではありません。
法定耐用年数に渡る減価償却の手続きによって徐々に費用化されます。
新車の法定耐用年数は6年です。
減価償却には大きく定額法と定率法があります。
定額法は毎期一定金額を償却する方法で、例えば1,000万円の新車ならば毎期その六分の一を均等償却し、毎期の減価償却費は166万円ほどになります。
定率法は毎期一定率を償却する方法で、耐用年数六年の場合の定率法償却率は0.333です。
ですから、同じ車の初年度減価償却費が定率法ならば333万円と定額法の倍を費用計上できます。
このように、定率法のほうが早期に多額の費用を計上して利益を圧縮することが出来るので大変有利です。
(現在、建物に関しては定率法を選択することはできません)
さて、同じ1,000万円の車でも中古車の場合には減価償却費は変わってきます。
法定耐用年数が異なるからです。
中古資産の法定耐用年数は、新品の耐用年数-0.8×経過年数で計算できます。(端数切捨て)
二年落ちの中古車ならば耐用年数は6-0.8×2=4.4→4年となります。
そして、耐用年数四年の定率法償却率は0.500なので500万円を減価償却費として費用計上できるのです。
では、4年経過した車はどうなるのでしょうか。
耐用年数は6-0.8×4=2.8→2年となります。
そして、耐用年数二年の定率法償却率はなんと!1.000なのです。
そうなのです。
4年落ちの中古車は一年間で全額償却出来るのです。
ですから、期首に4年落ちのベンツを1,000万円で購入すればその全額を減価償却費として費用計上できます!
(期中に買った場合は月数案分となります)
これならば、現金で購入しても支出額=費用計上額となりキャッシュフロー経営を阻害しません。
さらに、これを60回払いのクレジットで購入すれば
初年度の支出額は元利合計約200万円 < 費用計上額は1,000万円。
なんと!現金支出の5倍もの費用を計上できるのです。
実に合理的なキャッシュフロー経営となります。
2014年4月28日月曜日
黒字倒産はなぜ起きるのか?
会計上利益が十分に出ている黒字であるにも関わらず、企業は倒産することがあります。
黒字倒産はたいてい法人税などが支払えないことが原因で引き起こされますが、何故に黒字なのに税金が払えなくなるのでしょうか?
世界一と言われる日本の法人税ですが、さすがに税率100%を超えることはなく現在の実効税率は40%を切っています。
ですから、もし利益=収入-支出であれば40%税金を支払ってもまだ60%が手元に残ることになります。
一億円の利益ならば、四千万円の税金が支払えないなんてことはないはずなのです。
しかしながら、実際には、利益は収入-支出で求められるのではなく、収益(売上)-費用で算出されます。
そうなのです。
収入-支出という収支計算で手元に残るキャッシュフローと、収益(売上)-費用という損益計算で算出される会計上の利益には大きな「ズレ」が生じるのです。
(さらに、会計上の利益と法人税法上の所得にもズレはありますが大きくないのでここには触れないでおきます)
このズレのせいで、利益は上がっているのに手元にはキャッシュがまったくないという現象が起きます。
そのズレの主な原因は次の三つになります。
①収益≠収入
商品やサービスを売った時点で売上収益を計上しなければなりませんが、世の中のほとんどが掛け取引のため現金収入が入ってくるのはずいぶん後になることが多々あります。
一方、法人税等は決算日の二か月後までに「現金一括支払い」を要求されます。
売掛金が現金収入化する前に納税期が来た場合、先に税金を支払うことになるのです。
②仕入れ支出が全部費用になる訳ではない
仕入れた商品や製造した製品のうち、実際に売れた分だけが「売上原価」という費用になります。
つまり、期末に在庫として売れ残った分は資産計上しなけばならないので、現金資産以外が利益を構成してしまうことになるのです。
③固定資産の支出額が全部費用になる訳ではない
機械、工場、車などに要した支出は、その支出時に一括で費用処理されるのではなく、一旦資産計上して減価償却の手続きによって毎期少しづつ費用化していくことになります。
例えば、1,000万円で新車を購入した場合は6年の定率法償却率0.333を乗じた333万円が初年度に減価償却費として費用化できるだけです。
しかも、期首に買えば333万円を費用に出来ますが期中に買えば月数案分となり、期末に買った場合はその12分の1の27万円ほどしか費用に計上できません。
このように、過大な固定資産があると現金資産以外が利益を構成することとなり、税金が支払えなくなるのです。
ではどうすればいいのでしょうか?
「キャッシュフロー経営」をやればいいのです。
①確実かつ早い売掛金の回収を心掛ける。
②在庫を持たない経営をする。
③固定資産を極力減らす。
どうしても持たなければならない固定資産はクレジットやローンを活用して、費用計上額を現金支出が上回らないように工夫する。
新車を現金で買うような経営者は、キャッシュフロー経営がまったくわかっていないのです。
黒字倒産はたいてい法人税などが支払えないことが原因で引き起こされますが、何故に黒字なのに税金が払えなくなるのでしょうか?
世界一と言われる日本の法人税ですが、さすがに税率100%を超えることはなく現在の実効税率は40%を切っています。
ですから、もし利益=収入-支出であれば40%税金を支払ってもまだ60%が手元に残ることになります。
一億円の利益ならば、四千万円の税金が支払えないなんてことはないはずなのです。
しかしながら、実際には、利益は収入-支出で求められるのではなく、収益(売上)-費用で算出されます。
そうなのです。
収入-支出という収支計算で手元に残るキャッシュフローと、収益(売上)-費用という損益計算で算出される会計上の利益には大きな「ズレ」が生じるのです。
(さらに、会計上の利益と法人税法上の所得にもズレはありますが大きくないのでここには触れないでおきます)
このズレのせいで、利益は上がっているのに手元にはキャッシュがまったくないという現象が起きます。
そのズレの主な原因は次の三つになります。
①収益≠収入
商品やサービスを売った時点で売上収益を計上しなければなりませんが、世の中のほとんどが掛け取引のため現金収入が入ってくるのはずいぶん後になることが多々あります。
一方、法人税等は決算日の二か月後までに「現金一括支払い」を要求されます。
売掛金が現金収入化する前に納税期が来た場合、先に税金を支払うことになるのです。
②仕入れ支出が全部費用になる訳ではない
仕入れた商品や製造した製品のうち、実際に売れた分だけが「売上原価」という費用になります。
つまり、期末に在庫として売れ残った分は資産計上しなけばならないので、現金資産以外が利益を構成してしまうことになるのです。
③固定資産の支出額が全部費用になる訳ではない
機械、工場、車などに要した支出は、その支出時に一括で費用処理されるのではなく、一旦資産計上して減価償却の手続きによって毎期少しづつ費用化していくことになります。
例えば、1,000万円で新車を購入した場合は6年の定率法償却率0.333を乗じた333万円が初年度に減価償却費として費用化できるだけです。
しかも、期首に買えば333万円を費用に出来ますが期中に買えば月数案分となり、期末に買った場合はその12分の1の27万円ほどしか費用に計上できません。
このように、過大な固定資産があると現金資産以外が利益を構成することとなり、税金が支払えなくなるのです。
ではどうすればいいのでしょうか?
「キャッシュフロー経営」をやればいいのです。
①確実かつ早い売掛金の回収を心掛ける。
②在庫を持たない経営をする。
③固定資産を極力減らす。
どうしても持たなければならない固定資産はクレジットやローンを活用して、費用計上額を現金支出が上回らないように工夫する。
新車を現金で買うような経営者は、キャッシュフロー経営がまったくわかっていないのです。
2014年4月10日木曜日
消費税を負担している人③
収入に消費税がくっついて来る人は、
ですから、事業者は消費税を負担していないのです。
消費税を負担しているのは、
その一つ目がサラリーマンで、二つ目は年金生活者でした。
では最後の三つ目は何だと思いますか?
答えは、賃貸住宅経営者です。
居住用の家賃は消費税非課税です。
賃貸マンションなどに住んでいる方は、
今回の消費税増税において特に実感できたことでしょう。
賃貸マンションのオーナーから見ると、
収入に消費税はくっついて来ませんが、
ですから、
以上、
①給与所得者
②年金生活者
③賃貸住宅経営者
でした。
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