2013年12月4日水曜日

軽減税率導入などよりも、廃止しなければならない制度がある

消費税率のアップに伴い、食料品など生活必需品の税率を抑える軽減税率の導入が議論されているが、その前に免税制度や簡易課税制度の廃止を何故議論しないのだろうか。


消費者が消費税と思って業者に支払ったお金が、税として納税されずに業者の利益(益税)になってしまう制度はいい加減なくすべきだと思います。

前回は免税制度のしくみを解説したので、今回は簡易課税を簡単に説明します。

簡易課税は、仮払い消費税(他の事業者に支払った消費税)をこのぐらいだろうと業種ごとにみなし計算する制度です。
例えば、卸売業であれば売り上げの90%は経費で使ったであろうとみなす。
小売業であれば80%、製造業であれば70%、サービス業であれば50%を経費として使ったとみなして仮払い消費税(仕入れ控除)を概算するという方法です。

簡易課税を選択した売上高5,000万円(仮受消費税250万円)の製造業者であれば、実際に他者に支払った消費税に関わらず預かった消費税(仮受消費税)の70%を仮払い消費税とみなして差額の30%75万円を納税するということになります。

免税よりはましですが、実際に使う経費が少なければ、みなし額との差額はやはり益税となってしまいます。


基準期間売上高5,000万円以下の事業者はこの簡易課税を選択できます。

昔は、簡易課税は基準期間売上高2億円以下で免税は基準期間売上高3,000万円以下でしたから少しはましになっていますが、こんな制度は廃止して益税は無くすべきなのです。

池上さんあたりがテレビで取り上げればそういう機運も高まるかもしれません。


それから、免税制度も簡易課税制度も現在の税法上は完全に合法です。
ですから、これを事業者が活用するのは当然であるということを付け加えておきます。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

この簡易課税制度、何かが良い様にも思えないのですが。

何の為に存在してるのか分からないです。?

事業者が得する為?
そんな訳ないですしね。