2014年11月16日日曜日

絶対価値と相対価格④ 借金の絶対価値

円での借金は、「円ベースでの相対価格」は固定されています。

したがって、円安インフレが進行すればするほど、円借金の「絶対価値」は減るのです。

詳しく説明しましょう。
まず、円安という観点から見ていきます。
100万円の借金は、1$=100円の時も1$=200円になってもその相対価格は100万円と変わりません。
しかしながら、ドル建ての絶対価値は10,000$→5,000$に半減しているのです。

次に、インフレと言う観点から見ていきます。
元々の収入が20万円/月とすると、100万円の借金は5か月分の収入に値します。
それが、インフレが進行して収入が33万円になれば、100万円の借金は3ヶ月分の収入に目減りするのです。

このように、貨幣価値が下がれば、「円資産の絶対価値」が下がるのと同時に、「円借金の絶対価値」も下がるのです。

国が自己の債務の価値を下げる政策をしている限り、円借金は大いにするのが賢い対策なのです。
円と言う通貨は、資産を保有する通貨ではなく、借り入れをする通貨と言えるでしょう。

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